Re: 光/
倉科 然
あなたが言いかけてやめてしまった命
浮遊する魂の残骸を窓のない汽車の中で夢想して
夢想して
それが手の届かない場所だと
それが僕では救えなかったと
こんな時間に想像しきってひとしきり吐き出して
それでも目の前は真っ暗で黒すぎてもはや光で
それこそが僕の光で
揺れる汽車の中でここはどこだと気がつくと
赤いシートの色が血の赤だと気がつく
どうでもいいことなんて一つもなかった僕らに
暗すぎた一縷の光が血の赤にあった
ほら見えるでしょう
光。
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