Last Summer Sunday/番田
誰もいない部屋で
何も しかし 私は考えてはいないのだが
私は自分自身の存在を疑っているのだ
パンを 朝は 一人 口にしている
休日の落ち着かない街では 私は
人混みの中にいることがあるのだ 花を見る余裕もない
サマソニを 時々 思い出す 目を 私は
そして 為す術もなく閉じているのだが
今年は海には行かなかったのだ そして プールにもだ
行かなかった しかし そんなことはどうでもいいのだが
花火にも行かなかったのだったが
冬の方が 夏よりも 今は好きな私がいた
平日のある日 私は自転車を走らせた
誰もいない そして 公園から
私は そして静かな路地を走り抜ける
何も私と関わるもののない世界に消えていく
戻る 編 削 Point(1)