新説アリとキリギリス/本田憲嵩
 
とあるあついなつのキセツのこと、キリギリスはなつじゅうバイオリンをひいてうたをうたいながらすきにいきていました。さとさきのことをかんがえずに、まさにじんせいのなつをおうかしていました。いっぽうアリはせっせとはたらいてすくないきゅうりょうをせっせとかせぎ、ねんきんをはらい、しょうらいのふゆにむけてのじゅんびをしていました。ほかのアリたちなんにんかカロウシしたり、せいしんをやんだりしてしまいました。それにもかかわらずそのアリは、しょうらいかならずみとおしがよくなることをしんじて、はたらきつづけていたのです。けれどもアリはいくらせっせとはたらいても、たべものはあんまりえられずビチクするたくわえもほとんど
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