変態サークル/ヒヤシンス
 

 意識と無意識との狭間で郭公が啼いている。
 青い円柱に気配を感じると、不思議なサークルだ。
 闇は薄くなり、密かに青みを帯びて、やがて黄色く変化する。
 私が彷徨っているのは今此処である。

 白昼夢が淡く色付くと、季節が移ろう。
 円柱がスカイブルーに輝くと紫の円錐が現れる。
 思い出の品は時と共に葬られ、隣の村では祝祭を挙げている。
 サークルが顔を映し出す時、眩いネオンは全て消える。

 彷徨えば笑われ、ものを言うと角が立つ。
 勇気を見せれば疎ましがられ、下手に出ると脅される。
 精霊を見誤れば悪鬼にでもなる。

 円柱を軸にしてサークルが回転し始めると、
 無意識の中の意識が目を覚ます。
 今や全ては虫になり、私は腹を抱えて笑っている。
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