これからも/りゅうのあくび
 
によってのみ
抱きしめることができる
残された命の切実さとして
僕たちは契約の言葉を
真夏の暑さのなかで
運ぶことができるのだろう

いつの間にか気にもせず
幾筋もの涙が流れていたあの日も
すでに遠い昔にも感じる頬の軌跡
きっとまだ妻の瞳に沈む奥底には
まだ静寂なかにある瞬きがある
どれぐらい先まで
未来を描き込める
想い出があるのだろうか
ひたむきな汗による労いですら
もはやそのままにはできはしない
僕たちは誰しもの誕生を祝い
これからも頑張るのだろう

草原にある記憶のひかりと
花冠にある陰影のくらやみのあいだ
それだけが微かな時間として
いつも単
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