アゲハチョウの航路/
霜天
く、自由で
ロケット
のような木が僕らの記憶をぶら下げたまま
爆音で
空に消えていく
僕らはまだどこかの途中で
地図記号の意味を思い出そうとしている
忘れましょう、忘れない
ここはまだ僕らの範囲で
休めないアゲハ、目の前を捕まえる
手のひらを、するり、零れて
まだまだ、たどり着けない
さよならとアゲハチョウ水平線を越えて行く
その航路明日の辺りたどり着けば、昨夜の月の色
思い出せば休むことも出来るだろう
僕らもたどり着けるはず、の
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