虹になる子どもたち/あおい満月
私は子どもたちにひとつひとつの赤い体
温を与える。私はたった一つの真実を信じる。
子どもたちは虹になって返ってくるというこ
とを。
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私のなかの孤独を、私はいくつ知っているの
だろうか。どんなに誰かを愛しても、愛した
分だけ孤独が増えていく。それはむくれた指
の皮膚を剥くことと同じように痛くて痒い。
けれど、もしも愛することを止めてしまった
ら、私は呼吸ができなくなる。書くというこ
とは愛するということ。だから胸から流れ続
ける血の熱さが愛おしくてならない。
赦されないものほど、優しさがあふれて止ま
らない。
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