愛する人を無くしたのなら/雨の音
吐きそうなぐらいの愛おしさが
懐かしい記憶と一緒に込み上げてきた
もうあの人の顔も思い出せないのに
もういっそ死んでくれと思ってたのに
いつかの日々がヤニのようにこびりついている
いつかの日々を壊れたように夢で見ている
いつかの日々に何かを求めている
いつかの日々はこうして遺されている
最悪な気分だ
最高に幸せだった事しか覚えてなくて
どうすれば幸せになれるかなんて
今の所全く分かんないんだ
受け取るばかりだった幸せが
もらいすぎた砂糖菓子のように
僕の身体をじくじくと
病の方向へ引きずって行く
僕を構成する成分要素の中に
果たして本当に人としての
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