ぬくもり/卯月とわ子
 
優しいぬくもりは貴方の証

もう世界は眠る頃なのに
帰る気配の無い貴方の
優しいぬくもりが無いと
わたしは眠れない

わたしから夜を奪った貴方の
優しいぬくもりが嘘だったとして
でも優しいぬくもりはそこに在った

わたしがわたしを零すと
貴方は困った様に怒って
優しいぬくもりをくれたのに

ほら
もう世界は眠る
でも玄関のチャイムは鳴らない
今日も帰らない貴方の
優しい
ぬくもり
戻る   Point(1)