小麦色の/水菜
小麦色の肌に
オレンジ色の光が集まる夏の日差し
あたし、ベリーショートの髪にして
眉の上の前髪
淡い色の空や海の色が
季節をこえたとたんに光をはじくきらきらを含んだ青に変わる
波の音が柔らかく耳元で包み込むように
ねぇ、
あたし、少しは変われたのかな
あの海の向こうに少し前の死にたがりのあたし
対岸でそれを見た気がしてるあたし
中二病なんて言葉、もう古臭いような気がしてるあたし
人が少し怖くなくなったあたし
海の上に橋を渡せるのなら
今のあたしは、それを切望するのかしら
風が誘う
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