源泉/葉leaf
 
よる様式の継承か、人格による実存の受け渡しかで異なってくる。あなたとの交響はいつでもあなたの息遣いと口ぶり、話す表情を伴っている。あなたの音楽はその強固な思想に貫かれた強いまなざしにより律せられ、私はその様式と実存をともに受信した。

あなたは死者ではなく物語となった。むしろあなたは生者として次々と新しい物語に変化していく繊細な変容体である。生き死にの彼岸で、あなたは純然たる物語として、日々創られ語られ翻訳されている。私もまたあなたの一つの物語なのかもしれないし、あなたもまた私の一つの物語なのかもしれない。そして物語はいつでも余白と余剰と謎を持ち、あなたもまた無数の大きな謎の交わる源泉として、
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