僕のレストラン/梅昆布茶
を3台の扇風機でいきのびてゆく
世界が鏡で覆われていて
複製の思想が蔓延して
印刷文化の近代化に
まにあわなかった作品展を
いつか開催しようか
まだ世界は変わるが
それでも僕の不思議をたいせつに
老いてゆく
僕のレストランは知り合いのシェフでもなく
空っぽの間にまには空が晴れていること
きみのポケットにちいさな夢が入っていること
つまづいて迷っていたり桟橋をさがしている漂流物
誰も訪れないレストラン
きょうももつ煮を煮込んでいる
サーカスのふるい道化師はさってゆくけれど
誰もあたらしい空を知らないからさがしにゆく
きょうもあすも
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