滅び/草野春心
 


  かたい骨のなかの
  やわらかい骨にふる
  いっしゅんの雨にうたれて

  街はくずれた
  犬たちはしんだ
  わたしがほろびた
  そうして きみへの優しさが
  只の悲しみになってしまった


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