海底。泡と。泡。/倉科 然
 
あおくて深い
あおくて深い

海の底で二人ぼっち

黒い気持ちを吐き出そうとしたら
あわになって消えていった

あなたの言葉もあわになって消えていく

やがて夜になり視界不良

くらくて深い
くらくて深い

届かない声と黒い水圧

水圧で圧壊した叫び

朝まではまだ遠いが

海はつめたいが

あわの言葉の温度が二人ぼっちの私たちを

相互の存在を教えてくれる。

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