水虚/信天翁
 
      蒸し暑い 水無月の夜
   ベッドで 寝返りを繰り返し
枯渇した 卒寿の大脳をもてあそぶ
      だが 暗黒の寝室には
        琴線の余韻はない
   笛や太鼓の山彦もきこえない
 沈潜した半生を 折畳む雑音以外
 



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