ソフィスティケイト/倉科 然
 
夜の空に入道雲が空に立っていたから
優しい湿度の空気を吸い込んで
ふうと風に流してみる
私はゆっくり星を掴んで
その温度を感じ取る
暖かさは初夏の夜風に拡散して消えていく
たばこに火をつけてから
ふうと風に流してみる
夜の空の不思議な入道雲はまだ立っている
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