真白な記憶、落下、ああ、二度だけ鳴る。/ホロウ・シカエルボク
 
つではないかと言われれば拒む理由などなかったけれど―連続していないものだから記憶として残っていないのだ、俺の知る限りそんなものが存在するのは夢の中だけだ、俺自身の精神が壊れているのでなければ…幸いにもまだ俺の精神は壊れてはいなかった、あちこち綻びかけてはいただろうが、幸いなことにまだ俺の精神は壊れてはいなかった、俺は自分でそれを認識することが出来た、わかったよ、これは夢だ、俺はそのことについて考えるのをやめた、それならばここからどうなるのかをじっと眺めてみればいい、俺はゆっくりと落下していた、次第に下に何があるのかはっきりと見ることが出来た、どうやら俺を受け止めるのは、海か、あるいは非常に巨大な湖
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