世代論/ただのみきや
 
       傷つけろ
        傷  切れ
       傷  切れろ
      傷  切らレろ
     傷 切らレヨミヨ
    よ メ よ止まずに
   快楽の包み紙をそっと破ル
腹いっぱいにナルナ誰も
      羞恥ヨ
   無事には帰すな
     寄せては返す 人も泡も
 傷として
    烙印ヲ皮膚とせよ
時代の臍の緒だ
     恩赦はない
      無音爆破された空ビン
星降る肉体 灼熱の
   めくるめく
     煌めきの回遊が
       肉を喰らう肉にすぎない者たち
  涙も小便も赤い
    平和を心底憎んでいる
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