世代論/ただのみきや
 
  ――水脈を捉え ひとつの
薬湯のように甘く
 饐えて 人臭い
       廃物の精液  
            輸入された
どれだけ銭を洗っても
どれだけ子を流しても
         粉ミルクを溶いて
     飯を焚いて
油膜に浮かぶ幻は
    死者も生者も選り好みしない
    排他的寛容で
        呑み込んで
     流れ 流れ ナガルル
       大蛇文明の
             赤銅色の細波に
  あやされながらゆがむ顔
           顔               
      顔         
  顔 顔
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