ロマンチストな現実主義者/狩心
体を動かす事が
闇から逃れる唯一の方法だった
しかし光を浴びたその後には
しっかりとまた闇が僕に追い付いた
それを繰り返しても仕方が無い事が分かっていても
やめられない弱さが人間にはある
答えが無い表現自体が目的だとしたら
答えを導き出す「方法」というものは
小さな光で照らした後に
更に大きな闇を手繰り寄せてしまう本末転倒の装置だった
広がり深みが増していくその中で
核は削り取られシンプルになっていく
明確になる事で強くはなるが
それは自分が限りなく体積の無い点に凝縮し
向かっていくという事で
やはり求めていた自分が限りなく広がっていくのとは逆だっ
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