うそと歯車/
はるな
ついた嘘にみあうだけの歯車が
回転数をあげてじるじるまわっている
夜はいつまでも濡れたままだ
世界がやさしいのに慣れてしまって
ベランダに石をならべる
それはわたしのものにならないし
わたしも何のものにもならない
ついた嘘にみあうだけの歯車が
回転数をあげてまわっている
戻る
編
削
Point
(3)