うそと歯車/はるな
 

ついた嘘にみあうだけの歯車が
回転数をあげてじるじるまわっている
夜はいつまでも濡れたままだ

世界がやさしいのに慣れてしまって
ベランダに石をならべる
それはわたしのものにならないし
わたしも何のものにもならない
ついた嘘にみあうだけの歯車が
回転数をあげてまわっている


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