惑星の先に/藤鈴呼
丁度良い角度で群がっている星達を
遥か彼方から見つめる夜
濃いガスの絨毯を乗り越えて
箒星の小言にもメゲズ
辿り着いた 一番星
自らが瞬く理由づけとしては
最高の雰囲気
カクテル ワイン シャンパン
何となく 泡の出る飲み物ならば
実は何でも良かった
それが 味気の無い
炭酸水で あろうとも
にこやかに 振り返ることが
出来た筈だった
誰かが呼ぶ私の名前に 少しの違和感
覚えたてのハミングが 半音階ズレる
指摘できる程 音には詳しくない
反吐が出る程の 不快感でもないので
放置しておいたら
星達が 文句を言い始めた
彼等は秒速よりも早いスピー
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