許されない名前を持つ、それはあらゆるドアが開く通行手形『生の証』/狩心
睡眠
全ての意識的認識、運動機能をダウンさせる事ができる
ありがとう
休む事ができる ありがとう 休む事ができる
ある朝起きて
眠る前と丸っきり違う人になっていたい
毎日毎日違う人に移っていきたい
引継ぎで疲れてしまう前に
新鮮な世界だけを漂っていたい
記憶
何も知らない赤ん坊みたいになっても
本当にゼロにはなれない
最低限の活動ができる為の基本的装備
それも脱ぎ去って存在してみたい
であるならば目覚める必要もないのでは?
そう、目覚める必要なんかなかった
物理的体積のない凝縮された魂の居場所
そこから1ミリも動かずに永遠の眠りに尽きたい
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