月に吠える/葉leaf
 


復興途上の街の街路で
寂しくなって月を見上げる
愛は常に失われたまま
ときに著しい渇きに身悶えする
この渇きを月よ、お前にやる
この渇きを月よ、お前に叫ぶ
俺はポロシャツをだらしなく着て
一日の仕事の疲労に染まっている
俺の全身は愛の渇きそのものだ
俺は月に向かって身投げする代わりに
せめて月をめがけて吠える
月、その愛の充実が赦せない

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