30/まきび
カラフルなタイルをしきつめた
ハート柄の遊歩道をふみしめて
表参道から代々木公園まで
いつまでも人の声 車の音
夜風にバブルのか・お・り
帰りたがっているのは30の
いいえもはや40中盤の
かつて札束をにぎりしめて
タクシーをとめたという人たち
見渡すと若いカップルと
きちんとした背広の白髪の男性
安っぽくて 派手で
まったく真実味もなく
回らない鮨屋のカウンターで
こどものわたしと母と父
毎週末どこかの遊園地へ
アー理想的なしあわせ家族
シャンパンの中ではじける小さなバブル
なーんちゃって
いまわたしが30になったとき
バブルのか・お・りをかい
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