蘇生/伊藤 大樹
 


毛布のなかで
太陽が 頭をのぞかせた
わたしはまだ死んでいるから
もう一度 生まれなければいけない

脇腹から肩胛骨をとりだし
きみの白い項に移植する
行き場を失った うるんだ指先が
熱を育てて
朝焼けの順番を待っている

毛布のなかで
うごめく ふたつの?が
地平線までを水浸しに

そんなにも辛抱強く
きみは
わたしが泣き止むのを待っている


戻る   Point(3)