冬に/
凍湖(とおこ)
だけを、「尊し」とする時代が。
ただ、行軍するのに
鼻も、口も、耳も、手も、必要ない。
懐かしい匂い、他愛もない噂ばなし、旧い音楽、友人とのゆびきり。
それらのどれも。
あぁ、けれども、ぼくらをぼくらたらしめる最も重要な要素は
猥雑で、醜く、時に悪臭を放ち、かといえばかぐわしい
末端のなかにあるのだ。
キャスフィ 詩投稿板 マーガレットより転載
季節外れだけど
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