季節の証/
相田 九龍
零れそうな雫に
思わず伸ばした手を引けず
しとり、と潤った手の平が
少しくすぐったい
いずれ
ひたひたと満ちる朝に
夢の始まりと終わりが
分からなくなる
君の夢の終わりが
僕の夢の続きに繋がる
大丈夫だよと言う
僕の心は震えている
僕がいなくなった朝に
君はいた
いなくならないでいて
君に似合う髪飾りを探そう
季節の証をささやかに残そう
潮時を待った船出に
きっと心残りもあるけど
戻る
編
削
Point
(5)