ガチョウのクソ/
花形新次
年老いたガチョウが
クソを垂れ流しながら
飛び回る
失った故郷には
もう戻れないから
腐った羽がもげ落ちるまで
グルグル旋回するしかない
そんなガチョウの垂らしたクソは
クソ雨になって
「ガチョウなんか早く死んだら良いのにな」
と思うだけの
幸せな人々の頭上に
降り注ぐ
降り注ぐ
迷惑な
ガチョウのクソは臭い
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