散らない/
水宮うみ
私は存在するので歌を歌ったりもする
眠りのなかはいつも春で、毎日夢の中で春の空気と遊ぶ
眠りたいから夢をみる
桜が散るまで、失われることを知りもしなかった
散った桜が、私を見る
それでも、君の寝息が歌に変わるまで、私は散らない
戻る
編
削
Point
(1)