紐/
はるな
夜
からだじゅうのあなたを摘みとりながら
指はあおく湿っている
記憶はうすくひきのばされて
ところどころやぶけながら
いつまでも種を蒔きつづける
朝
おもたい夢を湯舟に投げこんでざぶざぶあらう
たおれるビルをいちいち受けとめながら
湯をわかし
窓をあけ
記憶をまとめて紐でしばる
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