ムーミンについて(その三)/tonpekep
フでさえ、要は美味しい物がいっぱい食べられるからという事情しかなく、私達から見ればものすごく徳があるキャラクターだ。
ムーミン谷はおそらく我々人類の願望、究極の果てにある理想郷といったところか。全ての住人が衣食住に満たされ、貧困の差がまるでなく、それによって人々は争う理由を持たない。事件などといっても血なまぐさい事件などムーミン谷の歴史には皆無で、ムーミンたち、子供達が起こすいたずらがムーミン谷の大事件なのだ。大人達が争うことはまずないのだ。平和というものが空気の中に当たり前のようにとけ込んでいて、そこに殺気立つものが震えて伝わってくるようなことは絶対にあり得ないのだ。
2004年/冬
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