アーカイブ 優しさという営み/秋也
 
暖かで穏やかで
土と花の匂いで満たされ
子供たちが無邪気に走りまわり
笑い声がいっぱい
その子供を老人たちが笑顔で眺め
かつての友の顔を思い出し
自らの子供時代をゆっくり確かに思いだす
大人たちは充実した顔で仕事に励み
共に育った同輩たちと今この時を誇りに思う
他愛もない雑談は宝石のような貴い時の積み重ね

誰にとっても飴玉が口の中で溶けて小さくなるように
甘さと同時に必然が提供される
夕焼けは赤く美しく
今日も平穏と愛すべき家族や友は傍らに存在し
互いが豊かに生きる支えとなる

決して壊れないオルゴール
巻けば人々の温かみを
そして物語りを
優しい金色の音色で包み奏でるだろう
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