滲む/草野春心
 


  枯木のまえに坐り
  わたしは次第にあなたになる

  滲む
  たくさんの色たちのように
  あなたも次第にわたしになるのか
  河のかげにうつろう赤茶色の葉

  昼の光が 仕様もなく口惜しく
  限られていく自分もとらえられない


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