染色月(一 )/信天翁
 
 春とは名のみの夢見み月が
 発育不良な日差しを漏らし
       涸れた裏庭を
     舐めはじめるとき
      何もしないのに
    ほころぴてゆくのは
   腕時計の不要になった
  卒寿のおひとりさま だ
          そぅだ
     透徹する四次元に
なんとお前は応えられるのか
戻る   Point(4)