名前は珍子/狩心
 


それを見ていたオゾン層のリーダーである万子は、
酸性雨の純粋な白い涙を、永遠と無限の概念と共に落とし
地上に散らばる無数の泥人形たちを溶かし、

「珍子や、怖かっただろう。。大丈夫、
 立ち上がってごらんなさい。。」

つい先ほどまで大人しい少女だった珍子は
2人の運子を手にとって勢い欲、苦知に放り込んだ

苦い経験と痙攣、万物の創世記が走馬灯のように駆け巡り
永遠に続く眩暈と嘔吐を抱えながら、途方も無い数の迷宮を走りぬけ、制覇した

気が付くと、
体は地球と同じ大きさになり、頭だけが宇宙に飛び出していた

毎晩、売れっ子アイドルの帰宅を
薄暗い路地裏の外灯の下 電信柱の物影で待っていた過去は

途方も無く遠い場所に消え、もうそれは別の人の魂が操作する他人になった

ミトコンドリアだった頃が懐かしい、あの頃にはもう戻れない

大人になってしまった珍子は、宇宙の無セイの合唱コンクールに包まれて
生きるという事はどういう事なのか

考え始めた

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