春〜graduation〜/讃岐どん兵衛
 

本当は手渡すべきだったもの



負けるもんかと 語り返した

夢よりもっと伝えたかった

君が好き



並木道を歩きながら

想い出す 春はあの頃の風になり 

そっと優しく背中をおすように

足取りを軽やかに変えてくれる



後悔の気持ち 戻りたい気持ち 何度も自分責め続けた日々

また 春が来る



並木道を歩きながら

思い直す 別れがスタートだったのだと

躓いた石を踏み板にして

ひらり 宙を舞う花びらをつかみ



並木道を歩きながら

重ねていく 三月

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