休日のお出かけ/梓ゆい
迎えに来た父の手を引いて
私は休日のショッピングモールへと直行する。
グーッと鳴る空腹のお腹
小さな手は大きな手を離さない。
はぐれてしまうのが怖かったせいなのか
私は父の手をぎゅーっ。と握り返していた。
ラーメン・お好み焼き・とんかつ・うなぎ
今食べたいものよりも
父と一緒に食べたい物を考えて
最上階のフロアーを一周する。
くるくる回る店頭のディスプレイは
遊園地の様に楽しくて
お腹がなる音をさらに大きくする。
早く椅子に座り
大きなお皿からご飯を食べたい。
脳内のスイッチは
お腹がすいた。という信号に
赤いランプを灯す。
今日はここにしよう。と
大食堂の入り口で
父は私を呼び止める。
綺麗に並んだ食品サンプルは
大きなエビフライとハンバーグのお子様ランチ。
これも食べような。と
チョコレートパフェを指差して
父は私の頭を撫でた。
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