My Favorite Things/やまうちあつし
 
朝は金色に
雲の裏側を照らした
ハンドルをきりながら
シャッターチャンスを
永遠に逃す

わからずやとしてのわたしは
とうとう理解しないであろう
この世のあらゆることがらを

だからなく
だらしなく
はてしなく
たあいない

ひさかたの


信じられない
気持ちがする

いつでも
いくらでも
眺めていてもいいなんて

なにもかもわたしのもの
ではない

雲雀
木漏れ日
誰かの微笑み

わたしの
お気に入り

信じられそうな
気持ちがする

空を見上げるためだけに
生きていたっていいことを
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