ディアー マシュマロ/魚骨堂
ってそばにいてくれた
白い柔らかな手触りは僕を安心させてくれた
差し出したチーズを嫌な顔一つせず食べ尽くすと
僕も君もひどく満足した気になったものです
太陽など何処にもなかったのに
君の背中はお日様の匂いと土の匂いがしました
静かに並んで座っていると
目の前の景色は固く閉ざされていたけれど
春がもうすぐそこまできてるのがわかったのです
マシュマロ
君の緑色の目に映っていた世界は
もっと単純で美しかったのを憶えてます
無機質な塊でしかなかった時間が
色づいて生き生きと動き出してくる
君達は何にも悩まなくていい
ただそこにいればいい
それだけで世界はもっと甘く美しいものになる
そうでしょう?
マシュマロ
今日街角のカフェで君に会いました
殺風景なこの街に漂う珈琲の香りが
君に触れるとポッと頬を染めるのが分かります
僕は今幸せです
本当はいつもそばにいてくれたんですね
ありがとう
マシュマロ
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