記す物ではない、歩くシのケイタイ/狩心
 
はないが、
強い信念のもと 光の届かない真っ暗な空間に
どんなものでも創り出す事ができた

君と離れている時間に君の事を考えていた
一緒にいる時は 僕と君は僕と君ではなかった

乳母車の大群が交差点を渡り
僕らの横を通り過ぎていった

僕らは世界の道を走る全ての車を消し去る事に成功し
歩行者天国となったミチで、信号無視を繰り返した

鳥肌が加速して僕らは鳥になり 町は透明になった

姿が見えない中で、僕は君の声で君の居場所を知る
触れることは出来なくても、ほんのりとした湿度と気温で
暗号化された君が僕のそばをまっている と

分かる

加速していく心地よいリズムが
残す物ではなく 歩く事を教える



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