水浸し/
十一月の失敗作
信じることができない
明確な理由は胸の奥底
仮面をつけて悪魔が名前を呼ぶから
心をなぞるように静かに涙が流れてく
幸せではないけれど不幸ではない。
それは復讐という選択
思考は水浸し
思い出も水浸し
飾られた写真に悪意がうつっていないとしても
もう許すことはないのだろう
それでいい
純白を染め
この年月を捧げて
祝福の日に愛を否定しよう
そう
犠牲の証として
私がいるのだから
戻る
編
削
Point
(2)