短歌 6 夏/
グロタン
この肌は しみも汚れも ありませぬ
鉄砲百合は 花と咲きたつ
道問えば 梅雨の谷間の 眩しさに
のそのそ歩く かたつむりかな
山の上に 光からめて 豊麗な
風にくるまる 山藤の人
鳥が鳴き 稲がざわめく 昼休み
腹満顔で 光抱く草
やれやれと 腰をおろして 風を飲む
正午の鐘と 揺れる光と
闇空へ ひらく構えの 夕顔に
土の火照りと 優しい祈り
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