猫の目/ガト
 
大して明るくもない街灯が

スポットライトのように
道行く人の影を描く

おまえたちは
わたしからは丸見えだ

夜の道

わたしの道

四ツ辻から見渡す一本道には
ひと筋の闇があり

私は影さえ残さない

ゆったりと
まるで王のように
わたしはわたしの道を行く

明日生きているかはわからないが

それも自由だ

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