一太刀の風/朝焼彩茜色
 


漲る華は
 漲る風は

タッタカタッタカタッタカタッタカ・・・・・・

 燦の瞬き 一太刀の風 古から辿り着いた華の馨り

仰ぎは空
 鑑の空

キーキーキーキーキーキーキーキーキー・・・・
 
姿勢低く鬣の揺らぎを追って昇ってゆく
 夢の世界だけの翼に 期待しながら 何かを翼に
 似せる訳もなく

 あたしは翼を生む

瞳で風の冷たさを噛みしめながら一太刀は降りてくる
 上から上から
       降りてくる


 褐色の風 ただ風が吹いている
 そんな日に思い出す
 
 また時代に心変わりしたら 一太刀
 風を斬るよ
 きっと何度目かの礎を築いた時
 漸く
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