短歌 3 /グロタン
 
春の瀬を ヒッピー気取りの 気楽さで
 ただ独りゆく 我は海賊

その艶が 偽の光と 知りつつも
 菜花は揺れて 春の夜の夢

舞姫の しなりをもつて 汲む夜気は
 衣にしずく 春の夜を着る

急かされても 桜なげかず 咲くからは
 私よ私 飛び越えてゆけ






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