短歌 /グロタン
 
四季のなか また四季のある 不思議さに 
 めぐりてゆくは 一艘の舟

鶯に 浮かれ心を 誘われて
 散歩がてらの 春は食卓

春なぞは 素知らぬ素振りの その海を
 光で揺らし 照らす望月

水を食(は)む 影ひとつにも 夜は更けて
 また来る朝に 春の陽が射す


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