春待人/
ゼロハチ
振りまで私であることを命じます
まるで、いつか世界は朝を迎え
春が来ることを知らせるように
跡形もなく失われる形
誰にも知られず土へと還る花
巡ることなど、誰も知らない
私は、ただ生きるしかない瞬間の中で
希望を思い出してしまいます
優しかったものを
大切にしまいこみながら
これで良かったのかを
平等な終わりが教えてくれるまで
ただ、歩いていく
もうすぐ春が来ることを祈って
あたたかなお日様のひかりに
呼吸のように
涙するのです
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