いまだもて/坂本瞳子
 
煩わしいほどに
ざわつく
この胸が
嘘をつかせる

曇り空を
繊細な細い指で
覆い隠しても
迫りくる罪悪感を
全身に浴びる

閉じ込められたい
欲望は渇くことを知らず
飛沫を散らし
白い月を求め
また彷徨う
戻る   Point(2)