ひとりへ/
こむ
ゆっくりと ためいき
ジェムストーンのひとりごとに
生きているものなら 好きでした
手あたりしだいにつかまえていたトンボ
実は お酒も飲みました
煙草はやめました
鉱石ならブルーかバイオレット
哀しみが置き忘れられて
化石になったような
音楽が好きでした
歌っている細い細い声
いつまでも濁らないで
他の人に向けて
ふたを開けるのは
嫌いでした
隙間からもれた輝きだけが
本当の輝き
ひとりで座っていました
ひとりの方を向いて
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